チームで学ぶ!高校生物

“アクティブラーニング型授業”実践、職員研修の記録

学級懇談会~柔軟な対応・場の流れに任せる~

総会のあとの学級懇談会。必要な配付物は、事前に生徒が目を通したあと、机に入れてもらいました。ここでは、4月当初に自己紹介で使ったKPシート、活動の中で書いた感想文などの成果物も含まれています。

 

今年もワークショップをやろうと、次のように計画をして教室でも準備を進めていました。高い出席率。楽しみしていましたが…。

 

 

①  2分程度で、テーマにしたいこと、困っていることを考え、A4用紙に大きく記入。

(生徒のKPを参考に)

② 全員が席を立ち、似たテーマを書いた方々が6名のグループをつくる。

(マグネットテーブル、人間KJ法

③ グループ内で自己紹介。自分のフルネームと子どもの名前、ひと言+カタルタを引いて再度ひと言(1分)(時計周りに1回転)

④ テーマについて、考えを短く話して1回転後、自由に対話。

(時間があれば、ワールドカフェ形式として、他のグループとの交流も実施)

⑤ 気づき、感想、疑問などをA4用紙1~2枚に書いて、黒板に掲示。全体共有。

 

しかし、急遽学級懇談会の時間が短縮され計画通りの実施は難しくなりました。そのため、①後はマグネットテーブルを実施せずに、自己紹介後に考えたテーマを近くの方々で作ったグループで紹介し合い自由に対話する形式に切り替えました。

 

十分な対話の時間が取れなかったことは残念でしたが、場に任せたことで面白い動きも。③での自己紹介では、生徒の成果物であった自己紹介KPシートを使って、子どもの名前を伝え合う場面が見られました。フワッと嬉しい気持ちになれました。

 

この出来事もヒントに、次回の懇談会も設計してみようと思います。

 

【参考文献など】

・「学級懇談会」アクティブラーニング授業とキャリア教育のブログhttps://blogs.yahoo.co.jp/suzukifamilyeiji/64224558.html

・「ワールド・カフェ形式での学級懇談会」チームで学ぶ!高校生物http://albio.hateblo.jp/archive/2015/05/04

研究紹介講義で質問づくり

急遽大学時代の研究について高校の授業の中で紹介することになりました。当時のスライドを大きく変更する時間もなく、背景なども含めて15分程度で分かりやすく伝えることになりました。しかしながら、ハイレベルな内容での講義だけでは(しかも午後)、能動的な参加が難しくなることも予想されました。

 

そこで、先日放送されたNHKテストの花道 ニューベンゼミ』で紹介されていた「授業で質問づくりトレーニング」を実践してみました。

 

まず本日の流れとして、①講義、②質問づくり、③グループ内共有、④質疑応答、⑤振り返りとなることを伝えました。その際、質問づくりのコツとして5W1Hを利用する手もあることを伝えました。これは、以前から取り組んでいる質問づくりの際のフィードバックでも伝えていた点と重なります。

 

その後、15分ほどで、教師自身がどのような疑問や背景の中で研究を進めていったのかを当時のスライドを用いながら伝えました。

 

次に話しを聴きながら感じた疑問を、個人にて文章化していきます。その後、グループ内でシェアし、グループ内で1~2つの質問を練り上げてもらいました。できた質問は、A4用紙にプロッキーにて箇条書きをします(1枚KPシート)。

 

その後、できた班から教師に渡していきます。このときに、教師はグルーピングしながら貼っていくことで、新しい意味付けをしていきます。

 

生徒からは次のような質問が出されました。

・実験にどれくらいの時間に費やしたのか?

・集めた試料はすべて使ったのか?

・生き物を、殺して実験をする際にどう感じているのか?

・虫を食べたことはあるのか?

・他の生物でも同じような現象はあるのか?

・オス、メスの見分け方などはあるのか?

                     など

 

素朴なものからユーモアがあるもの、鋭い質問まで、いろいろなものが出てきました。それぞれの質問に対して経験をもとに伝えていきました。ほとんど初めてのクラスでしたが、とても盛り上がりました。感想では、次のようなコメントが書かれていました。

 

・実験をキチンと進めていくのには非常に長い時間がかかることが分かった。

・ひとつのことに集中して取り組んで実験をされていたことを知って、わたしもそのような実験を行えるようになりたいと思った。

・先生は本当にその生き物のことが好きで、その生き物のお父さんのような存在だと思った。

・いろいろな質問が出ても、全部答えてもらえて楽しかった。

・統計的に外れたデータでも、意味があるのかについては、しっかりと条件などもみながら考えていくことで新しい発見があることもわかった。

・次から次に出てくる疑問に向き合いながら研究を進めていく楽しみを感じることができた。

 

講義を能動的に聴いていく手法として、これまでに構造化しながらノートなどにまとめていく方法(グラフィックレコーディング)を考えていました。これとは別のアプローチとして、講義中の質問づくりも取り入れていこうと感じました。

 

番組でも紹介されていた「どうして?」を連続的に自問しつつ、掘り下げていく方法については、研究紹介との相性も良いと感じました。これらを組み合わせながら、研究紹介の方法や意味についてもさらにブラッシュアップしていきたいと思いました。

 

【参考文献など】

成績がアップする“質問力”の鍛え方!テストの花道 ニューベンゼミ」NHK Eテレ 2017年5月8日(月) 放送

http://www6.nhk.or.jp/hanamichi/detail.html?i=468

 

校内授業づくり職員研修~校内授業デザイン会、一斉授業見学、振り返り会~

 教育改革を進める上で、授業づくりは核となる部分だと考えています。しかしながら、それをひとりで進めていくのは、大変です。そこで、職員研修として日頃から理科室で行っている研究授業時のチームでの検討会等の方法を全職員で共有することとなりました。記録も兼ねて残しておきたいと思います。なお、この全体会を実施する前に、理科での実施の様子を十数名の先生方に見ていただいていました。

 

①『授業デザイン会』

 5人の授業者が立ち、授業の事前検討ではサポーターの進行と記録のもと、教科を越えて10名前後の先生方と練り上げました。サポーターは、グラフィッカーおよびファシリテーターを兼ねています。次のように進めていきました。

(1)授業者から本時の目的・目標を話してもらう。

(2)(1)を達成するための授業の内容、仕掛け、発問等を話してもらう。

 

 わたしは、食品製造の「パイ生地の製造原理」の授業のサポーターで入りました。(2)では、(1)がその流れや手法でうまく達成できるのか、提示の順番は適切か、さらにKP法の活用、シンク・ペア・シェアや折り紙を使ったグループでの思考、膨らむ食品の中での比較や位置づけを利用したまとめなど…次々にアイディアが出されました。

 

 参加者からは、「楽しかった〜」と好評でした。授業者からは次のような感想が聞かれました。

 

 「1時間程度で授業の流れや落とし所が決まり、ひとりで研究授業の準備するときの何倍も楽でした。そして、グラフィックに描いていただくことで、全員でアイディアを出し合えました。さらにひとりではなかなか出来ない新しいことに挑戦するチカラにもなりました。」

f:id:jugyo_coevolution:20170327072637j:plain

 

②『一斉授業見学』

小林昭文先生による授業見学用ワークシートを準備して、見学者には記入を依頼しました。なお、見学時には次のようなルールを設定し教室の前に掲示しました。

「授業見学の方法」

(1)授業デザイン会で練り上げた問いがうまく機能しているか等を観察する

(2)(1)と関連し、グループ活動中等に生徒に介入しない

(3)効果的だった内容や自分でやってみようと思うことを授業見学用ワークシートに分類しながら記入  ※ふり返り会の材料を集める

こちらもうまく機能していました。なお、利用したシートはこちらです。

http://souken.shingakunet.com/career_g/2014/12/2014_cgvol405_dl07.pdf

 

f:id:jugyo_coevolution:20170327072735j:plain

 

③『授業振り返り会』

 授業者5名とサポーター1名、参加者10名前後による5島での振り返り会を実施しました。ここでも、グラフィッカーによる記録が機能していました。振り返り会の方法は、基本的には小林先生のものを利用しています。

http://souken.shingakunet.com/career_g/2016/09/post-135a.html

 

f:id:jugyo_coevolution:20170327074717j:plain

(1)KP法で授業デザイン会や振り返り会の意図を伝える(3分)

(2)各島のファシリテーターによる進行。まず授業者に意図、良かった点、改善したい点、ヒントを得たい点等をはなしてもらう。(3分)

(3)次に、参加者から良かった点を次々と挙げてもらう。(15分)

(4)さらに、参加者から建設的な質問を次々と挙げてもらい、質疑応答。(15分)

(5)早く進んだ班は、全体を通しての気づきや感想をあげてもらう。

(6)机をアイランド形式から、通常の配置に戻した後、授業者へのラブレターを書いてもらう。ここでは、アドバイス等もできるがラブレターであることを伝える。

 

f:id:jugyo_coevolution:20170327072758j:plain

 ここでも、それぞれのグループで活発な意見が出されていました。会が終了してからも、和やかな雰囲気の中、授業者はメモを懸命に残されたり、ホワイトボードをスマホで撮られたりしていました。授業者が元気になる、また他の方が次は自分がやってみたいと思えるようにするという目的も果たせていたように感じました。

3年生からのメッセージ~KP法による発表および全体共有~

1、2年生を対象に行われている、3年生からのメッセージと題したミニ講話。これからの進路選択に活かしてもらおうという企画です。今回は、25分間×3回(10名~20名程度)で参加者が変わっていくというものでした。単に話しを聞いて終わりということでは、発表者と聞く側にとっても負担感が大きくなるため、次のような方法で実施してみました。なお、ここでは机は無くし、椅子だけで黒板のまわりに半円のサークルを作って教師も講師もその輪に入って実施しました。

 

【会の流れ】

① 講師紹介(3分)

…3年間頑張ってきたこと、成果などを教師から後輩に伝える(2名)

GCP(グーチョキパー)アンケート(2分)

(1)就職(パー)進学(グー)悩み中(チョキ)で、参加者に答えてもらう

(2)関心のある仕事についても、同様に答えてもらう

③ 3年生からKP法を利用した発表(5分)

 …会社のこと、志望した理由、苦労したこと、アドバイスなど

④ 対談(5分)

…主に教師がその場で質問を投げかけ、3年生とフリーに話すスタイル

⑤ 参加者による振り返り(5分)

 …全員がA5用紙にプロッキーで、気づき・感想・質問をできるだけ具体的に1文にて記入(A5カクハル)。出来た人から教師に渡す。教師は、分類しながらまた講師と確認しながら黒板に貼る。

⑥ 振り返りの共有(5分)

 …全体の傾向を簡単に振り返り、質問に対して教師との対談形式で答えていく。場合によっては参加者からも補足の発言を求める。

 

【意図等】

・講師紹介では、普段関わりの無い後輩に人となり、背景を伝えるとともに、努力を承認することを考え実施しました。

GCPアンケートでは、会場側の参加を促すことと、状況を把握し、会の進行が円滑に行えるようにすることを意図しました。同様の流れで、連続3回の実施でしたが、3回目で誤ってここを飛ばしてしまった際には、GCPアンケートを実施したときに比べて、やや発表がしにくさを感じている様子が伺えました。発表後にすぐに全体に尋ね、対話でのヒントとしました。

・発表方法については、パワーポイントや他の手法のうちどれが良いかを3年生に尋ねると、すぐに「KP法でやりたい!」と回答がありました。負担感も少ないようで、思考を整理しながら、伝えたいことを的確にまとめることができていました。

・参加者は、普段関わりの薄い集団内で、手を挙げて発表を行うのは難しいことが予想されたため、A5用紙での共有を採用しました。実際に、すべての生徒がそれぞれ感じたことや考えたことを書いて、全体で共有することができ、質疑応答もスムーズに進行することができました。3年生の努力に感心するコメントも多く出されたことは、登壇者にとっても良かったと感じました。

 

KP作成については、介入無しに非常に良いものを作ることができていたと思います。また、発表者同士の協力や練合いも行われており、これまでの活動の成果が存分に発揮されていました。実際に、分かりやすい説明で驚いた、という気づきを書いている後輩もいました。また、地域に対する思いやこれまでの活動が、将来の仕事選びと結びついていることに気づくこともできていたようです。

 

十分にメッセージが伝わっていることも、可視化することで、確認し合うことができました。後輩たちは、真剣に聞き入っていました。また、発表後の生徒の清々しい様子を見て、担当として一緒に場づくりができたことを嬉しく感じました。

 

※KP法、GCPアンケート、A5カクハルは、いずれも川嶋直さんより。

テキストマイニングツールを利用した単元の導入~診断的評価および動機付けとして~

テキストマイニングツールを利用した単元の導入を試みてみました。ここでは、ウェブ上で分析ができるUser Locaのテキストマイニングツールを利用しました。http://textmining.userlocal.jp/

 

【手順】

テキストマイニングについて簡単に説明を行う。

②教科書のこれから学習する単元の全テキストデータをそれぞれの生徒が分析する。

③データをもとに次の問いに応える。

 (1)多く出てくる単語、また気になる単語は?

 (2)単語同士のつながりから、どのようなことが予想されますか?

④グループで意見交換を行う。

⑤気づきと感想を記入

 

【単語同士のつながりから予想されること】

外来種が生態系に影響を与えている。

外来生物の多さ。

外来生物が生態系内で増えている。

・栄養は食べることで身体にと入り込まれる。

・生物は生産者と消費者の関係で成り立っている。

・生態系のバランスに影響を与えていること

 

・大気の濃度によって生物に及ぼす影響が異なる。

二酸化炭素は有機物と関連している。

・栄養は消費者と関係している。

・私たちの生活には動物が関わっている。

・生態系の生物は多様性である。

・消費者が食べることで、生態系が成立している。

 

【気づきと感想】

(1)内容に関するもの

◯生態系からいろいろな単語と繋がっている。

◯植物は地球に関することとのつながりが多い。

◯人の生活には生物が関わっている。

◯生物が生物に影響を与えることで生態系に変化が起きている。

◯生物は何かしらの影響を受けている。

◯生物にはたくさんのことが影響している。

◯生態系はたくさんのものと関係している、つながっていることが分かりました。

 

(2)テキストマイニングに関するもの

◯一つ一つの単語がそれぞれ関連していることがわかる。

◯長い文章でも、テキストマイニングによって、単語がすぐにでてきて簡単にまとめられるのでいいと思いました。

◯単語同士の繋がりを見ることで、何かを予想できることを初めて知り驚きました。

◯出てきた単語にはよく聞くものとそうでないものがあり、今までは考えきれなかった面白い繋がりがあり、興味を持った。

テキストマイニングを使うことで、最も大切なことや言葉同士のつながりが分かりやすく見られた。

テキストマイニングを使うことで、多くの情報がコンパクトになり、情報を読み取りやすかった。

⚫自分には難しく理解することが難しかった。線の意味が気になった。

f:id:jugyo_coevolution:20170209013439p:plain

テキストマイニングツールをそれぞれが利用し、結果が出た時点で歓声が上がり、興味深そうに使っている様子を伺えました。一方で、(2)の問いになると、これまで持っている知識も活用しながら類推する必要があるため、外来生物が増えていることや、生態系のバランスについては読み取れているものもありましたが、単語同士の繋がりがあいまいなものや十分な文章にまで落とし込むことが難しい場面も見られました。

 

一方で、新しい単語同士がどうつながっているのかについて興味を持つ生徒もおり、ここで作った文章を診断的評価として利用し、単元を進める中で自ら修正を加えていくことが可能かと思われました。さらに、自分でつくった文章を利用した質問づくりから進めるというやり方も考えられそうです。

 

テキストマイニングについては、教材活用のさらなる可能性を継続的に探っていきたいと思います。

最後の感想〜生物の授業を受けて〜

今年も3年生による最後の感想を書いてもらいました。

 

戸惑いから効果の実感へ。この流れは今年も変わらずです。この流れを校内全体で体感出来るような仕組みおよびサポート体制を作っていきたいと思いました。

 

やや長めですが、いくつか抜粋します。

 

◯生物の授業では、班で考えることが多く、他の授業とやり方が異なっていて、最初は面倒に感じたときもあったけど、今思えば、一人で勉強するより楽しかったと思います。これから進学先でも自分の意見をしっかりと相手に伝え、相手の意見を聴ける人になりたいと思います。


◯自分の担当になったところをまとめるのは苦手でしたが、最初より上手になったと思います。班員のまとめ方や発表の仕方を見ていると自分ももっと上手になりたいと思うようになり、工夫するように心掛けました。このような自分たちでやる授業はしたことがなかったので、最初は不安でしたが、やりがいのあるものになっていきました。先生の授業を受けられて嬉しかったです。私の自慢です。

◯最初はわからないことがいっぱいでしたが、わかるように一生懸命に授業をしてくれ、ふざけて絡んでもちゃんと対応してくれるから、なにげに生物の時間を楽しみにしていました。あちこちでの仕事もたくさんあって忙しいと思うけど、お体に気をつけて倒れない程度に頑張ってください。私もがんばります。本当にありがとうございました。

◯生物の授業は毎回色々な発見ができて楽しかったです。昔から、生き物が好きで図鑑や本をたくさん読んできました。昔に知った情報から、もっと深く学べて、考えることで新たな発見もでき、楽しかったです。

 

◯班活動では、もっと皆にわかりやすく伝えたいと思い、文は少なく、ポイントを絞って書きました。絵を使って、少しでも伝えるよう工夫をしました。班員もどんどん説明がうまくなっていく姿もすごかったです。

 

◯KP法での説明は、最初は難しかったけど後半はとても楽しかったです。プロッキーの使い方も上達しました。好きな色を使いながらまとめるのはめっちゃ楽しかったです。

 

◯先生の授業は一歩先をいってて感動です。新聞にもアクティブラーニングがたくさんとりあげられていて、私は少し優越感があります。生物大好きです!

◯最初は説明するのも難しかったりしましたが、説明が分かりやすい!と友だちから言われると嬉しくなりました。授業で身につけたこのチカラは将来絶対に役立つと思っています。本当にありがとうございました。

◯最初は分からなすぎて、班の人に内容をうまく説明できず、泣いたり落ち込んだりすることもありました。でも、最後にはうまく説明をすることができるようになりました。最初は、皆と意見が違うことがいやだったけど、KP法の活動などをしていくうちに、うまく自分の意見もいえるようになりました。生物の時間にいろんなことを身につけることができました。本当にお世話になりました。

 

◯私が一番いいなと思ったのはKP法です。1枚の紙に短い内容でわかりやすく作成し、説明する時には自分も分かっていなければいけません。また、相手にもきちんと伝わるように考えるので、内容をより理解をすることができる方法だと思いました。分かりやすい授業とKP法をありがとうございました。

 

◯進むのが早くてテスト範囲も広かったですが、その分生物について多くのことを学ぶことができました。

 

◯中学生の時までは、理科は暗記科目だと思っていました。しかし、生物の授業を受けていくうちに、しっかりと理解した上で、生活と結びつけていくことが大切だと気づきました。また、理科素人でしか気づけ無いような気づきもたくさんあってとても面白かったです。

 

来年の授業に向けて、仕込みに入りたいと思います。

【読書の記録】超一流になるのは才能か努力か?

オンライン読書会に参加して出会った本です。特に気になった部分と関連づけおよび感想を、記録のためにまとめました。

 

◯限界的練習型の学習法(コンフォートゾーンを飛び出す)では『何ができるか』に重点を置いている。何かをしようと努力をし、失敗し、やり方を見直し、再び挑戦するという作業を繰り返す中で心的イメージができていく。さらに、最終的には伸ばそうとしている技能に見合った有効な心的イメージが獲得できるだけでなく、その技能と関連性のある膨大な情報も身につく。

→ 生徒の活動は、徐々に負荷を上げていくことを意図していましたが、個別の状況に合わせてさらに負荷をかけていく選択が出来るようにすることも大切だと感じました。また、心的イメージについては、システム思考や思考ツールなども組み合わせた手法を考えてみようと思います。

 

◯自らを向上させようと努力している時、われわれは最も人間らしさを発揮していると言える。人間は、意識的に自らを変え思い通りに自らを向上させていくことが出来る。

→ 授業の目的のひとつに「ヒトとしての生命力」を発揮しようを挙げています。この部分と深いつながりがある記述だと感じました。このことに気づくような年間のデザインも考えてみたいと感じました。

 

◯急速な技術進歩によって仕事、余暇、生活環境が変化し続ける世界に対する唯一の解は、自らの成長は自ら決めるものであることを理解し、それを実現する方法を心得た人々の社会をつくること。

→ 授業の目的のもうひとつ「アクティブラーナーになる」と深いつながりがある記述。さらにもうひとつは「ファシリテーターになる」です。志を持った人たちが、よりよい学びの場を作り合うことができればと考えています。

 

◯次の3つは、主に自分へ

①効果的に技能を高める3つのF(1)フォーカス(集中)、(2)フィードバック、(3)フィックス(問題をなおす)

②自分が上達していることがわかるサインを常に確認できる状況をつくる。

③上達が伸び悩んでいるときには、原因はそのすべてでなく、ほんの1つか2つの構成要素にすぎない。それを明確にするためには、ほんの少しパフォーマンスのレベルを上げる方法を見つけなければならない。

→ 場づくりを行うことを日々仕事にしていますが、生徒の活動をさらに深く理解したり、学びを支援するための方法について理解するためにするための活動を毎日の生活の中で取り入れていきたいと感じています。上記の3つについては、この活動を進める際の指標としたいと考えています。

超一流になるのは才能か努力か?

 

アンダース エリクソン、ロバート プール、土方 奈美 (翻訳) (2016)『超一流になるのは才能か努力か?』文藝春秋