チームで学ぶ!高校生物

“アクティブラーニング型授業”実践の記録

テーブル貼り付けの摸造紙の導入と授業実践

ワールド・カフェのようにテーブルに大きな摸造紙を貼り付け、グループワークをするという形に変更をしました。ここで、私自身が生徒の思いに対して勘違いをしていることに初めて気付きました。

 

授業は、次のように進めています。

1.【導入】態度目標や授業目標の確認&KP法による導入

2.【確認】生徒同士による基本用語の相互確認

3.【解説】iPadによる図や写真、動画を使った解説

4.【チーム学習】内容理解&キーとなる問題(記述や穴埋め)

5.【確認テスト・振り返り】確認テスト(選択・○×問題)・リフレクションカード

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摸造紙を利用するのは主に、チーム学習時です。今までは、一度個人でまとめる時間を取って、それぞれプリントにまとめさせた後に発表を行っていました。しかしながら、この方法では、発表する能力や傾聴する能力の向上は見込めましたが、思考動機スキルの向上が十分とはいえず改善をしたいと考えていました。

 

今回、摸造紙を導入したことで最初から質問をしたり説明をそれぞれ摸造紙にドンドン記入しながら進めていくことが出来るようになりました。現在のところ、ケーガンの4つの基本原則(互恵的相互関係、個人の責任、平等な参加、活動の同時性)をおおよそ満たす活動となっています。

 

理解が進んでいる班には「他の班で分からない仲間が居るときにはヨロシク。」と伝えたり、逆に全員が分からない班が散見される場合には「ここの班が分かっているみたいだぞ。」と全体に伝えたりして、グループ間での交流も起きるようにもしてみました。リフレクションカードでも「他の班の人にも説明が出来てよかった。」「まだ分からないところがあるので、分かっている人に聞きたいと思います。」というコメントが出るようになりました。

 

さらに、集合知の成果か「遺伝情報の翻訳」の学習時には、前時内容(遺伝情報の転写)との繋がりだけでなく、2カ月程前に学習した内容(細胞小器官のはたらき)まで関連づけさせて学習をしている班が出ていました。さらに、私自身答えるのに窮するような高度な質問を投げかける生徒もいて、アメリカの大学初等教育で使用する教科書(和訳本)を個別に貸し出す場面もありました。

 

なお、大きな勘違いとは、生徒が自分の手元にまとめたものを残しておきたいと勝手に思っていたことです。これまで摸造紙の導入をためらっていたのは、生徒それぞれの手元にまとめたものや説明時に利用したものが残らないことを不安がることを懸念していたためでした。しかし、生徒の反応やリフレクションカードを見ると、そのことを不安がる様子は今のところ見られていません。むしろ「広い紙の方が思いっきり書けてイイ。」「話し合いがしやすくなった。」というコメントしかまだ出ていません。

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ちなみに摸造紙は、理科室のテーブルに貼ったままにしているため、同じ摸造紙を利用する他学年を意識して、きちんと利用しようという雰囲気が感じられたことも新しい発見でした。

 

摸造紙の効果的な活用方法やチームビルディングの手法については、さらに研究と実践を積んでいきたいと思います。

 

【参考文献】

小林昭文(2015)「アクティブラーニング入門 (アクティブラーニングが授業と生徒を変える)」産業能率大学出版部

http://www.amazon.co.jp/dp/438205723X

安永 悟(2012)「活動性を高める授業づくり―協同学習のすすめ」医学書院

http://www.amazon.co.jp/dp/4260014862