チームで学ぶ!高校生物

“アクティブラーニング型授業”実践、職員研修の記録

WizIQはじめました ~看図作文オンラインワークショップ~

ALについては、生徒だけでなく教員同士もチームで学ぶことが重要だと考え、地元でAL学習会を有志の先生方で立ち上げています。ここでは、県下さまざまな場所で実践する先生方と日々情報交換が出来るようにするため、moodle(e-ラーニングシステム)を利用しています。さらに、ビデオチャットでの情報交換が必要な場合には、appear.in(ビデオチャットツール)を利用していました。

 

今回は、オンラインでのワークショップを開催するにあたり、WizIQというWeb会議室を利用しました。これは、FBの「反転授業の研究」代表の田原真人さんがオンライン勉強会などで使われているツールです。

 

地元学習会での最初のオンラインワークショップのテーマは、「看図作文をやってみよう!」でした。看図とは、北海道教育大学の鹿内信善先生が中国の教育手法をヒントに再構築された手法です。私自身ワークショップに参加したのをきっかけに授業づくりの手法のひとつとして紹介したいという思いで実施することにしました。ここでは、看図作文の簡単な概要を解説した後に、実際に作文を参加者が書き、簡単な相互評価をする活動を行ってみました。ちなみに、看図作文の概要は次の通りです。

 

看図とは「絵画を看て作文を書くこと

【特徴】

① 絵画を見て読み解き、学習意欲が高まる。交流を通して、自分なりの意味付けができる。

「書くことがない」という〈発想・着想〉〈集材・取材〉が苦手な子でも、 書くことが見つかる。

③“みる→書く”という学習過程が創造性視野 を広げる。

【読解のための情報処理】

①「変換」…絵画テキストで記述されていることを言葉に変換したりする活動

②「要素関連づけ」…絵画テキストで構成している諸要素を相互に関連づける活動

③「外挿」…絵画テキストでの記述内容を越えて、結果を予想したり、発展的に考えていく活動

 

4名でのワークショップでしたが、さまざまな可能性を感じる会となりました。参加された先生からは、「動機づけに使えそう」、「図の良し悪しが1番大事になりそう」、「グラフや模式図の読み取りとして、教員の解説前に利用しても面白そう」という意見が出ました。また、最後に感想を述べる時間にはALの最近の活動とも関連付けながら看図やWizIQの使い方について話が盛り上がり、活動時間いっぱい話し込んでしまいました。

 

今後、看図についても、それぞれの実践を紹介し合い活用例を蓄積していきたいです。また、他の先生方の実践などを交換し合ったりする場として今後ともWizIQも有効に利用していきたいと感じました。

 

【参考文献】鹿内 信善「見ることを楽しみ書くことを喜ぶ協同学習の新しいかたち

―看図作文レパートリー」(2014)ナカニシヤ出版http://www.amazon.co.jp/dp/4779508886